ハステロイとは

 さて、本サイトを運営する都ステンレス工業がその加工を最も得意とし、本稿でも頻繁に取り上げられている「ハステロイ」とは一体どんな合金なのでしょうか。

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ハステロイの生みの親とは?

 その出自とネーミングについては本家本元である米国ヘインズインターナショナル社の解説を読めばいっぺんに理解できることでしょう。
Haynes International社「当社の遺産〜当社の歴史」

stellite-1915

 この解説によれば、ハステロイの生みの親は創業者でもあるエルウッド・ヘインズ氏です。ハステロイは、彼が発明しその名を冠した初代合金「ヘインズステライト」とは異なる組成・異なる特性を目指したニッケル・モリブデン合金であり、「Haynes Stellite Alloy」をつづめて「Hastelloy」と命名されたもののようです。ちなみに、ステライトも表面硬化合金のシリーズとして現在へ受け継がれています。

ハステロイの特徴とは?

 さて、ハステロイの最大の特徴は、ほかの合金に類を見ない多さで含有されたモリブデンです。ご存知の通り、耐食材料の代表選手であるステンレス鋼は、多くのクロムを含有し「不動態化皮膜」を形成することでほとんどの酸もしくは酸化性因子に対する優れた耐食性を有するのに対し、塩酸や硫酸といった還元性酸もしくは還元性因子に対して全くと言っていいほど耐食性がありませんでした。
 ヘインズは、耐食性や加工性がよく合金基材に向いているニッケルにモリブデンを大量に固溶することでこの耐食性が得られることを発見し、ステライトに続く合金シリーズとしてハステロイを開発したのでした。

 

桐岡 明

執筆者:桐岡 明

溶接工学技術コンサルタント

1981年慶應義塾大学機械工学科(溶接工学)卒。同年三菱金属(現三菱マテリアル)に入社。 以降一貫してニッケル合金製圧力容器・配管の製造技術管理に携わる。2001年より8年間、インドネシア製造子会社駐在(内3年間は代表取締役社長)の後、 営業子会社海外事業部門長(タイ子会社社長、シンガポール支店長を非常勤で兼務)。 インドネシア営業子会社設立、タイBOI取得、ISO2015年度版取得対応などを経験。 溶接技術者特別級、高圧ガス製造保安責任者の取得歴あり。現在は、溶接管理技術、新技術社会実装、安全衛生管理体制確立などを支援中。

ハステロイにもいろいろある〜Bシリーズ