溶接前に逆曲げを行うことで歪み取りの工数削減を行う

Before

へインズアロイ230やヘインズアロイ214、モネルなどの変形抵抗の高いニッケル合金を溶接する場合、溶接による歪みが発生した後の歪み取り作業に多大な時間が必要となり、大幅にコストアップとなる場合があります。

コストダウン事例

After

こうした溶接に先立ち、変形が見込まれる箇所において、ワークの片面だけに火を入れて溶接する「逆歪み法」あるいは「予歪み法」を行うことで歪み取りの工数が削減できます。
余分な歪み取り作業が不要になるので、製作コストダウンを行うことが可能になります。

POINT

 溶接歪みの形状や度合いは製品形状や溶接量によって様々なため、正確に予測することはほぼ困難です。このため、上記のような歪み防止や歪み取りの技術を活用することに加え、過去の経験のレビューや要求仕様の吟味を十分に行った上で、極力歪みの影響が最小となるよう慎重に溶接設計や施工手順を計画することも重要です。