折り曲げの加工の仕上がりを良くする為に切込みを入れておく

Before

インコネルなどの柔らかい材料を曲げる場合、ベンダーの下歯(ダイ)の幅にかからない部分は曲げ加工時に引っ張られて歪んでしまい、きれいに曲げることができず製品の品質が低下します。発生した歪みは曲げ部分に近いため、歪み取りを行うことも非常に困難です。

コストダウン事例

After

インコネルなどの柔らかい材料は、切込みを入れることが問題とならない場合には、歪みの発生する部分にあらかじめレーザーで切込みを入れておくことで、折り曲げの際に切りこんだ部分がそのまま開いて歪みを逃がすので、変形することなくきれいに曲げることができるようになり、品質向上になります。

POINT

板金部品における曲げ位置近くの穴は、曲げ加工による形状の歪みを発生させるため、曲げ位置から離れた箇所に穴を配置することが一般的です。しかし、設計上抜き加工を施した部分の近くを曲げなければならない際は、折込線の一部にレーザー加工にて切れ込みを入れることで歪みを逃がすことができるので、高品質なワークを製作することができます。