では、溶接部の内部についてはどうなのでしょうか。

溶接部の内部も確認が必要

　溶接部表層部の品質を確認するのが大事、とご説明しましたが、内部についても確認することが必要な場合があります。内部に品質上の問題があると、割れの起点となったり受圧断面積の減少による強度の低下などにより、重大な事故につながる場合があります。このため、仕様によっては溶接部内部の品質内部を要求される場合があります。

内部欠陥の確認方法

　その方法には下記のようなものがあります。

各試験方法の特徴をざっくり言うと

　これらはその探傷原理から、RTは照射方向に対して平行なもの、UTは直交するものを検出するのが得意で、真逆と言えます。また、どちらも設備や消耗品が特殊で、作業も専門業者に頼らざるを得ず、高価なものとなります。
　このため、見積段階から適用法規や顧客仕様の要求事項をよく確認の上要否や判定基準を特定し、見積価格や納期にきちんと反映する必要があります。

⇦ざんねんな溶接をみてみよう

→放射線透過試験(RT)の準備をしよう