どんな耐熱合金があるのか?

 これまではハステロイをはじめとする、特に耐食用途のニッケル合金に重きを置いてご説明してきました。では、耐熱用途のニッケル合金にはどのようなものがあるのでしょうか。

 耐熱用途でも多彩なニッケル合金が製造されています。その多くは耐食用途の合金と製造方法は異なりませんから、同じメーカーが双方の材料を供給しています。下記に代表的なメーカーとその合金名を掲げます。

HAYNES INTERNATIONAL(米国)
HAYNES®214® alloy / HASTELLOY® X alloy / HAYNES®HR-160® alloy 
HAYNES® 230® alloy MULTIMET® alloy / HAYNES®25 alloy / HAYNES®188 alloy

HAYNES社の耐熱合金についてはこちら↓
耐熱合金としてのハステロイ

Special Metals(米国)
INCONEL®alloy 617 / Waspaloy / INCONEL®alloy 600 / INCONEL®alloy 601
INCONEL®alloy 690 / INCONEL®alloy 718 / INCONEL®alloy X-750
INCONEL®alloy 625 / INCOLOY®alloy 800H / NIMONIC®alloy 75 
NIMONIC®alloy 80A

Rolled Alloys(米国)
RA330® 

プロテリアル(旧日立金属:日本)
MA24 / MCアロイ/ MA600 / MA601 
MA-X / MA718 / MA750 / MA625 / MA263 / MA23 / MA800H MA286 / MA47P / UMCo50® / MA188 / MA75N / MA80A

 なお、多くの合金は特許が切れており、複数のメーカーで同等材(相当品)↓が製造・販売されています。

耐食鋼・耐熱鋼 相当品一覧表

 また、各合金の特徴のまとめはこちら↓

耐食鋼・耐熱鋼 の選定(各合金の特徴)

 このように、苛酷な使用環境や希望する費用対効果にフィットするさまざまな合金が開発されています。

 

桐岡 明

執筆者:桐岡 明

溶接工学技術コンサルタント

1981年慶應義塾大学機械工学科(溶接工学)卒。同年三菱金属(現三菱マテリアル)に入社。 以降一貫してニッケル合金製圧力容器・配管の製造技術管理に携わる。2001年より8年間、インドネシア製造子会社駐在(内3年間は代表取締役社長)の後、 営業子会社海外事業部門長(タイ子会社社長、シンガポール支店長を非常勤で兼務)。 インドネシア営業子会社設立、タイBOI取得、ISO2015年度版取得対応などを経験。 溶接技術者特別級、高圧ガス製造保安責任者の取得歴あり。現在は、溶接管理技術、新技術社会実装、安全衛生管理体制確立などを支援中。

→耐熱合金としてのハステロイ